【VOZ.117】コロナ禍下の見直し⑥ ~人的資源の棚卸し~

全国的にコロナ感染者数も重症者数も減って来ました。このまま収束に向かって欲しいです。

コロナ禍下の見直しの最後は、「人的資源の棚卸し」です。

人的資源とは、人のつながりとしてのネットワークをどのくらいもっているかです。人的ネットワークは、人脈ということになりますが、スキルアップや自己成長をする上でも重要な資源となります。

自分にはない情報をもらえる人、悩みや相談にのってもらえる人、アドバイスや助言をもらえる人、刺激を受けモチベーションを上げてくれる人、目標やお手本となる人などです。単なる知り合いではなく、連絡を取ろうと思えばいつでも連絡が取れる人、必要に応じて話を聞いてもらえたり、会おうと思えば会ってもらうことができる人です。このような人達がどのくらいいるかです。

人的資源の棚卸しの方法は、まずは対象となる人を思いつくままに書き出してみます。その時、やはりフォーマットを準備します。人的資源の棚卸しのフォーマットは、中央真ん中に自分を置いて、上方向は「ビジネス」、下方向は「プライベート」、右方向は「社外」、左方向は「社内」と4つのマトリクスに分けてみます。書き出すのは、対象となる人のイニシャルでもOKです。誰がというよりは、何人くらいの人数がいるかです。

「社内」「社外」のネットワークを基軸にして分けると、
「社内」のネットワークでは、「ビジネス」のみ、「プライベート」のみ、「ビジネス」「プライベート」の両方
「社外」のネットワークでは、「ビジネス」のみ、「プライベート」のみ、「ビジネス」「プライベート」の両方に分類されます。

注目したいのは、「社内」「社外」の人的資源、つまり書き出すことができた人数は、一般的には「社内」の方が多くなることです。「社内」の人的ネットワークは、社歴により意図せずとも自然と多くできるはずです。そして、「社内」の人的ネットワークでは、「ビジネス」「プライベート」の両方に該当する人がいることが理想です。しかし、人によっては「ビジネス」のみで「プライベート」の話はしない人、反対に「プライベート」のみで「ビジネス」の話はしない人もいるはずです。同じ「社内」という共通となる視点でのメリットがありますが、「社内」だけの視点に留まるデメリットもあります。

一方、「社外」の人的ネットワークは、「社内」では気づけない視点が多くあります。しかし、この「社外」の人的ネットワークは、意図的につくらないとできません。特に「社外」で「ビジネス」に該当する人脈は、業務の特性で社外の人と接する機会が多い人は沢山できる可能性は高いですが、その機会が少ない人は、自ら機会をつくらないと広がりません。また、「社外」で「プライベート」に該当する人脈は、仕事以外でのボランティアやサークル活動等をされていれば別ですが、一般的には学生時代の友人であったり、転職経験のある方は以前の職場の人脈に留まることが多いはずです。重要なのは、ここ最近で新しい人脈がつくれているかです。この「社外」で「プライベート」に該当する人脈こそが、利害を離れた唯一の関係になるので、スキルアップや自己成長のためには、本来の自身の強みや弱みに気づかせてもらえるのではないでしょうか。

理想の人的ネットワークは、それぞれの4つのマトリクスの中に均等に人数が入ることです。なかなかそうはならないと思います。皆さんは、それぞれ何人の人的ネットワークをお持ちでしょうか。

<2021年11月shiba>
※今年も残り2ヵ月となりました。