【VOZ. 26】〝諫争の臣〟を大切にしましょう ~批判を謙虚にきく~
〝諫争(かんそう)の臣〟、という言葉をご存知でしょうか?
「自分を捨てて、主人の悪いところを諫言する家臣」という意味だそうです。約4?500年前の豊臣政権時代の話しです。先日、歴史上の人物の「人望力」について解説したある本を読んで知りました。
「上に立つ者は批判に耳を傾けよ」という戒めで、特に、トップに立つ者は、決して自分に対する批判を恐れてはならないという昔からの言い伝えです。
たとえ批判であっても、まずは何でもきくことが大切。
自分を批判する者を敬遠したり、左遷しようとする考えは間違いである。
批判の中にも正しい意見があるもの。
上に立つ者は、それに耳を傾けよ、という教えです。
今の時代においても、まさに会社組織の中の話にバッチリと当てはまります。
トップをはじめ、組織の中で上に立つ人の個性や我があまりにも強過ぎると、そのまわりに集められるのは、その人の目にかなったお気に入りばかりになってしまう。そして情報や意見を聞くのは、そういう人からに限定されてしまう。自分に対立する人、自分の政策に反対する人の意見はきかない。また、トップのまわりに集まった人たちも、いつのまにかお世辞や喜ぶことしか言わなくなり、トップが怒るような情報は耳に入れなくなってしまう。これが、トップを堕落させてしまう第一歩であると・・・。
企業、組織、チームのトップが自分に対立するような情報や意見をきく機会がなかったり、あったとしてもきかなくなってしまったらとても危険なことです。
「批判を謙虚にきくことは、自分を知ることである・・・」。 重い言葉です。
あなたには、対立意見や批判が届くようになっていますか?そして、謙虚にきくことができますか?
「聞く」と「聴く」と「訊く」を使い分けられていますか?
気づいたら、自分のまわりが〝イエスマン〟ばかりに・・・。
ということがないように、お互い、気をつけましょう!
お気をつけあれ!
<2009年11月 shiba>