【VOZ.142】キーワード2023 ~確認したいキーワード~

今年も残り1か月を切り師走になりました。2023年を振り返るには少し早いですが、今年、多くの企業で耳にした人事教育関係で確認したいキーワードがあります。主なものを紹介すると以下の通りです。

<VUCA時代>
将来の予測な困難な時代を称してVUCA時代と呼ばれるようになりました。元々はアメリカで使われていた軍事用語ですが、VUCAの「V」とは変動制(Volatility)、「U」とは不確実性(Uncertainty)、「C」とは複雑性(Complexity)、「A」とは曖昧性(Ambiguity)を意味し、この4つの単語の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変化し予測困難な状況を表します。世界情勢から技術革新まであらゆる分野で予測困難な事態が次から次へと起こる環境下の中で、組織づくりや人材育成においてもどのような戦略や施策をとるかが問われる世の中になっています。

<ダイバーシティ>
ダイバーシティ(Diversity)とは、直訳すると「多様性」を意味する言葉です。人種・年齢・性別・能力・価値観・宗教・障害など様々な違いをもった人々が組織や集団の中に共存している状態を表します。国際的に重要視されているキーワードです。ダイバーシティと合わせて「平等」(Equality)と「公平」(Equity)の明確な違いも理解して対応する必要性が問われています。

<心理的安全性>
心理的安全性は以前にも紹介しましたが、「Psychological Safety(サイコロジカル・セーフティ)」という心理学用語を日本語に翻訳した言葉です。誰もが安心して発言や行動ができる職場環境を指します。1999年、組織行動学の研究者である、米国・ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授によって提唱されていました。組織の心理的安全性とは、「心理的安全性が高まるとチームとしての成果が出やすくなる」という考えです。組織やチーム内のメンバーが自然体の自分でいられる環境があるかということが重要とされます。

<エンゲージメント>
エンゲージメントも以前に紹介しましたが、「誓約」「契約」「約束」などの意味をもつ言葉で「深いつながりをもった関係」を表します。企業や組織における「従業員エンゲージメント」では、会社と社員との絆を深めて、双方の成長に貢献できる関係性を築くことが重要となります。この関係性を築くためには、大前提として社員が会社に対して愛着をもてるかが問われます。会社に愛着をもってもらうには、会社や職場と個人との絆を深めるための何らかの取組みが必要になります。

<パーパス>
パーパス(Purpose)は先月のVOZでお伝えしましたが、日本語では「目的」とか「意義」という意味で訳されます。企業や組織の「社会的意義」や「存在意義」「志」を表す言葉として使われるようになりました。その企業や組織が何ために社会で存在するのか、なぜ社員はそのために取組むのか、というとても大切で重要な本質的な目的や指針になります企業の規模や業種業態に関わらず社会的意義が問われるようになり、新卒採用者が就職企業を選択する際の企業の価値基準にもされるようになりました。

以上の他、SDGsやESG投資もありますが、これらのキーワードをつなげると、
これからの「VUCA時代」といわれる環境下では、「ダイバーシティ」を前提として「心理的安全性」を確保し、「エンゲージメント」を高め「パーパス」に基づいたSDGsによる企業・組織運営により、ESG投資をすることが求められるのでしょうか。

<2023年12月>
※今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

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