【VOZ. 20】2009年度 新入社員は「エコバック型」? ~五月病に注意~
新入社員が入社された企業では、入社後一ヵ月が経過しました。
今年度は、4社の新入社員研修を担当しましたが、新入社員を受け入れて指導する側のOJT研修も数社で担当しました。
毎年、日本生産性本部から発表される新入社員のタイプでは、2009年度は「エコバック型」でした。
環境問題(エコ)に関心が強く、節約志向(エコ)で無駄を嫌う傾向があり、折り目正しい。小さくたためて便利だが、使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。酷使すると長持ちしない(早期離職)が、意外に耐久性に優れた面もあり、活用次第では有用となる・・・。
ちなみに、過去数年間は、以下のようにたとえられています。
2008年度「カーリング型」:ブラシでこすれば前に進むが、やめれば減速したり、止まったりしかねない…。
2007年度「デイトレーダー型」:細かい損得勘定で会社を判断し、安定しにくい…。
2006年度「ブログ型」:表面は従順だが、ネット上の日記では大胆に自己主張し、パソコンに語るだけ…。
2005年度「発光ダイオード型」:電流を流せばきれいに光るが、決して熱くならない…。
2004年度「ネットオークション型」:ネット上で取引が始まり、ブランド名やアピールにつられて高値で落札したものの、入手後は思ったより値段が上がらず…。
2003年度「カメラ付きケータイ型」:機能は豊富だが、中高年には使いこなせない…。
毎年、その時々の世情が反映されつつも、マイナス要因が目立つ厳しい見方です。
内定取消し問題などマスコミ報道に事欠かなかった09年度でしたが、皆さんの会社では、新人の採用状況はいかがでしょうか?
今年度に私が耳にした企業側担当者の新入社員評価は、〝まずまず〟はなく、〝良いか、悪いか〟の益々二極化が進んでいるようでした。
また、いつの時代でも言われて来たのが「五月病」です。
新入社員によく見られる新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称です。四月には新しい環境への期待もあり、やる気があったものの、人によってはその環境に適応できないと丁度五月の連休明けの頃に起こることが多いとされるものです。
今年もこの時期になりました。新たに新入社員を受け入れられたご担当者の方、「五月病」にさせないように注意しましょう。この時代に、会社の将来を見据えて採用した大切な人材であるはずですので、会社の行く末と新入社員の行く末を両輪として大切に捉えて、マネジメントしましょう。会社を選んだのは新入社員ですが、その人材を選んだのは会社のはずですから。
「エコバック型」新入社員、使えるように大きく広げ(育成)ましょう!
〝今年の新入社員は使えない〟と思ったら、新入社員本人のせいではなく、使いこなせない会社や組織のせいかも知れません。あっ、その前に直属の上司・先輩であるあなたのせいかも・・・。
<2009年5月 shiba>
※法人設立2周年目を向かえ、極小ですが新オフィスを開設しました。