米国の心理学者A.マズローの欲求階層説はよく知られています。人間の欲求は5つの段階に分類されるという考え方で、欲求5段階説、欲求ピラミッドとも呼ばれています。本来は、人間行動全般に関する理論ですが、心理学の領域を超えて経営や教育など様々な領域で注目をされています。

欲求5段階とは、
レベル1.生理的欲求(空腹・睡眠など、生命を維持したいという欲求)

レベル2.安全欲求(生命に関するものを安定的に維持したいという欲求)

レベル3.社会的欲求(他者と関わりたい、集団に帰属したいという欲求)

レベル4.承認欲求(自分を認めたい、他者から認められたいという欲求)

レベル5.自己実現欲求(自分の能力を発揮して創造的活動をしたいという欲求)です。

この説のポイントは、これらの5つの欲求は、階層構造にあるということです。また、生理的欲求や安全欲求など低次の欲求が満たされると、一段階上の欲求が高まり、その欲求を実現するための行動を起こすようになるということです。

季節も冬に向かっていますが、依然、コロナウイルス感染者が後を絶たない状況が続いています。業種業態によっては、未だに先が見えない状況が続いており、企業も個人も大きな影響を受けています。
一日も早く通常営業や通常業務ができる状態に戻り、一刻も早く業績が回復できることが求められています。そのためには、企業も個人も様々な施策やアクションが求められています。

しかし、影響を受けている多くの企業・組織を、このマズローの欲求段階説に当てはめてみると、いわば「レベル1.生理的欲求」と「レベル2.安全欲求」が満たされない状況が続いているといえます。コロナ禍前までは、「レベル5.自己実現欲求」を高いレベルで実現されてきた企業・組織があります。また、後年のマズローが6段階目にもう1段階加えた高次元な欲求である「自己超越の欲求」(社会をより良いものにしたい、世界の貧困や環境問題をなくしたい)をも実現できる企業・組織もありました。しかし、今、「レベル1.生理的欲求」と「レベル2.安全欲求」が満たされる状況にならないので、企業も組織も個人も苦戦を強いられ続けています。

この状況下で、微力ながら弊社でも何かできることがないかを考えたいと思います。

<2020年12月 shiba>