【VOZ. 49】任せるということ ~権限委譲の3点セット~

誰でも、仕事を任せているでしょうし、任せられてもいると思います。
では、その任せ方はどうでしょうか?

社長から社員へ、上司から部下へ、先輩から後輩へ、上位者から下位者へと任せるのが基本となります。
任せる側の任せ方によって、任せられた側の仕事の仕方が変わり、良くも悪くも、その結果としての成果に大きな違いが出ることがよくあります。

「任せるから、とにかくやれ!」と上司が指示命令だけ出して(正確には指示になっていない場合が多いですが)、後は部下に全て任せっぱなし・・・。よくある〝丸投げ〟タイプです。丸投げされて成果を出せるかどうかは、常にその部下のやる気と能力次第ということになります。良い結果になったら、任せた上司の手柄。悪い結果になったら、部下に対して「何をやってるんだ!」の決まり文句。これをくり返すと、上司と部下の関係もよろしくなくなります。また、任せる側が「任せること=何も言わずに自由にやらせる」と勘違いしている場合もあります。

任せることは、「権限委譲」とも言われるようになり、かつての単に意思決定権や責任を委譲する(delegation)だけではなく、主体性を促し支援する(empowerment)意味も含まれています。
そして、任せる時には、「権限」、「遂行責任」、「結果責任」の3点セットがあります。

任せる時には、まずは、その仕事をする上で必要な意思決定権である「権限」を与えます。「権限」を明確にしてあげることにより動きやすくなります。また同時に、その仕事を最後までやり遂げさせる責任「遂行責任」も与えます。この「遂行責任」があるから、工夫して何とか結果を出すために行動することになります。よって、「権限」を与えているにも関わらず、仕事が完遂できない場合は、その「遂行責任」は任せられる側(部下)にあります。この「権限」と「遂行責任」の2点は、任せる側(上司)から任せられる側(部下)に与えます。
3点セットの残りの1点は、「結果責任」です。仕事には必ず結果が出ます。結果が良いにせよ、悪いにせよ、この「結果責任」は、任せる側(上司)に残るというのが基本原則です。悪い結果が出て「何をやってるんだ!」となったら、それは任せる側(上司)に責任があることになります。

つまり、「結果責任」は、あくまでも任せる側(上司)にあるので、任せられる側(部下)が、良い結果を出しやすくするために支援する必要があるということです。ですから、〝丸投げ〟や〝何も言わずに自由にやらせる〟ということは、本来できないはずです。このことは、日々のマネジメントにもつながります。

〝任せるということ〟を再考してみませんか?

<2011年10月 shiba>
※先月、お伝えしました会社のケースですが、実は社長の任せ方にも大きな問題がありました。